今日から始まる「春分」は、季節の指標となる二十四節気の4番目。春を6つに分けた節気の4番目でもあり、啓蟄から数えて15日目頃、太陽黄径が0度(春分点)となる日です。
次の二十四節気「清明(せいめい)」までの期間も指し、毎年3月20日頃(2022年は3月21日)~4月4日頃となります。
「春分の日」は、太陽がちょうど春分点に到達した日。この日は太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さがほぼ同じになります。日本では「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日にもなっており、前年の2月1日に、国立天文台が発表する「春分日」を基準に決められます。ヨーロッパなどではこの日が春の始まりとされているそうです。
日本独自の行事としては、「春の彼岸」も行われます。春分の日を「彼岸の中日」として、前後各3日間を合わせた7日間をさし、先祖の霊を供養し、お墓参りをするならわしがあります。「暑さ寒さも彼岸まで※」の言葉のように、この頃から寒さがやわらいで日差しも暖かくなり、桜の開花の話題も出始めます。種まきなど、農業も本格的に始まる時期です。
※暑さ寒さも彼岸まで:春分日は春の彼岸、秋分日は秋の彼岸です。どちらも季節の変わり目。日差しも気温も変わってくるのを体感する時期で、彼岸が冬の終わり・夏の終わりになるという意味の言葉。
■七十二侯(しちじゅうにこう)
・初侯 雀始巣 (すずめはじめてすくう) 3/20~3/24頃
雀が巣作りを始める/昔から身近に親しまれてきた雀。春から夏は繁殖期で、民家の屋根下の隙間などに枯草や毛などを集め、巣を作ります。「雀の巣」「雀の子」は春の季語。
・次侯 桜始開 (さくらはじめてひらく) 3/25~3/29頃
桜の花が開き始める/「花」といえば桜。春は桜前線とともに各地に訪れます。「開花」は、各地の気象台の標本木に花が5~6輪咲き始めた状態のこと。
・末候 雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす) 3/30~4/3頃
初雷が鳴り出す/2月4日頃の立春後、初めて鳴る雷が「初雷」。寒冷前線の通過で大気も不安定、雷も一・二回鳴る、ということが多いそう。
■旬の食材や植物
・ミツバ(三つ葉)
日本原産のハーブ。旬は3月~4月まで、各地の山野に自生します。爽やかな香りで、丼や煮物、お吸い物に添えられます。若々しい緑は春らしく、食欲をそそります。
・アマナツ(甘夏)
3月~5月が旬。夏みかんの変異種で、旬の早い時期は酸味が強く爽やかな風味、5月になると甘みが強くなります。
・シラス(白子)
個別の魚の名前ではなく、イワシやニシンなど白い稚魚の総称。シラウオ(白魚)やシロウオ(素魚)とは別。1~3月中旬は禁漁で、旬は3月下旬~5月。ちりめんじゃこ、シラス干しは、塩ゆでにして干したもの。
・カタクリ(片栗)
3月下旬から4月上旬、山地の林の中に咲き、時には群生します。明るい日差しがないと花は開かず、期間も2週間ほどのため、「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれます。
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