「土用」といえば初夏のうなぎが連想されますが、年間を通してカレンダーを見ると実はほかの季節にも意外とあります(雑節の掲載されたカレンダーに限ります)。
ではいったいどんな日なのか?今回は「土用」について調べてみました。
目次
- 1.土用の意味
- 2.土用はいつ?
- 3.土用にこれを食べよう
- 4.土用にやってはいけないこと
- 5.土用についてまとめ
1.土用の意味
土用とは土旺用事(どおうようじ)の略。土がさかんにはたらくという意味があります。
季節の変わり目の節目となる「雑節(ざっせつ)」のひとつで、ほかに「節分」や「八十八夜」、「彼岸」も雑節です。
2.土用はいつ?
土用というと夏の土用が有名ですが、じつは土用は各季節にあります。立春、立夏、立秋、立冬の前の約18日間が土用です。
土用入りや土用明けという言葉がありますが、季節の移り変わりの準備期間のような意味合いがあるようですね。
2023年の土用入りは、冬土用:1/17 春土用:4/17 夏土用:7/20 秋土用:10/21となり、土用の明けはそれぞれ立春・立夏・立秋・立冬の前の日となります。
ちなみに世間一般になじみの深い夏土用の期間は「暑中」とも呼ばれ、暑中見舞いを出す時期でもあります。
3.土用にこれを食べよう
昔も今も体調管理は食生活から、ということで季節の変わり目に当たる土用に食べておくと良いとされるものがあります。
●冬土用
「未(ひつじ)」日に「ひ」のつく食べ物や「赤い食べ物」が良い、といわれています。
旬の「ヒラメ」や栄養たっぷりの野菜「トマト」などはいかがでしょうか?
●春土用
「戌(いぬ)」の日に「い」のつく食べ物や「白い食べ物」を食べると良いとされています。
魚介類ならイカやイワシ、果物なら旬のイチゴなど。白ごはんもいっぱい食べましょう。
●夏土用
「丑(うし)」の日に「い」のつく食べものや「黒い食べ物」を食べると良いとされています。
最も関心が高いのが「うなぎ」ですね。2023年の夏土用の丑の日は7月30日になります。
ほかには消化吸収の良い「うどん」や疲労回復・食欲増進に良い「梅干し」など
夏バテ防止にぴったり。
食べ物ではありませんが、夏土用は梅雨明けの時期に当たることが多いので「虫干し」を行う風習があります。
衣類や書物を陰干しして、湿気やカビ・害虫から守りましょう。
●秋土用
「辰(たつ)」の日に「た」のつく食べ物や「青い食べ物」を食べると良いとされています。
野菜なら「だいこん」や「玉ねぎ」、魚なら「さんま」や「鯖」など青魚などがあります。
4.やってはいけないこと
土用の期間中は「土を動かす」ことはしてはいけないとされています。土をつかさどる神様が支配する期間だからです。また季節の変わり目なので、農作業等で体調を壊さないようにという意味もあるようです。
ただ長い期間となり色々支障をきたすことから「間日(まび)」という日があり、この日は土を動かしても良いという日になります。
土用の間日は以下の通りです。
冬土用の間日:寅の日・卯の日・巳の日 2023年は1/20(寅)・1/21(卯)・1/23(巳)・2/1(寅)・2/2(卯)
春土用の間日:巳の日・午の日・酉の日 2023年は4/17(巳)・4/18(午)・4/21(酉)・4/29(巳)・4/30(午)・5/3(酉)
夏土用の間日:卯の日・辰の日・申の日 2023年は7/20(卯)・7/21(辰)・7/25(申)・8/1(卯)・8/2(辰)・8/6(申)
秋土用の間日:未の日・酉の日・亥の日 2023年は10/28(未)・10/30(酉)・11/1(亥)
5.土用についてまとめ
季節の変わり目に、いかに体調管理をするか…「土用」は古くからの風習ですが、食に関しては現代でも取り入れやすいものばかり。うまく生活に取り入れて1年を健康で過ごしましょう。